2016年10月28日金曜日

EDH 石の賢者、ダミーアその2

 以前掲載したデッキを更に改良した形。<Eureka>と<起源の波>でパーマネントを大量展開する。

 <石の賢者、ダミーア>の能力を最大限引き出す為には何らかの方法で手札を減らす必要がある。共鳴者カードで手札を捨てたり、コストの軽い呪文の枚数を増やしたりするのが良さそうだが、さすがにそれだけでは芸がないので、このデッキではパーマネントカードを多めに採用し、引いたカードを<Eureka>で全て戦場に出すという手段を採っている。

 土地の枚数が多く見えるが、瞬殺コンボを使わない環境のコントロールデッキはこれくらい必要だと考えている。このデッキだと計算上マナが出る土地が41枚入っていれば、マナ加速と併せて安定して4~6ターン目に7マナまで伸ばせるが、事故を防ぐ目的でそれに加えてサイクリングランド3枚を投入している。サイクリングランドは<壌土からの生命>とのシナジーが強いので、終盤に引いてもムダになりにくい。滅多に無い事だが<全知>+<壌土からの生命>+サイクリングランドが揃うと、1マナで好きなだけ発掘を行うことができる。

 +1/+1カウンターや部族といった強固なシナジーを持たないので、デッキの攻撃力が極めて低い事が弱点である。パーマネントを大量に並べても、アタッカーや切り札のピクルスコンボをピンポイントで除去されると実はかなり厳しい。また1ターンに何度も繰り返し呪文を唱える為、時間がかかるフェッチランドやサーチカード、追加ターンは必要最低限を残して抜いている。したがってデッキの安定性にもかなりムラがある。(個人的にEDHのデッキは対戦相手から見てわかりやすい弱点があった方がロールプレイングが捗ると思っているので、これらの欠点を改善するつもりはない)
 
 以前は<ガイアの揺籃の地>を入れていたが、あまりに強力でしかも値段が高いことから、これを使うのはフェアではないと判断して抜いている。デュアルランドはそれよりも更に高額だが、ショックランドとさほど性能が変わらないので多分そこまで理不尽ではないだろう。



Deck Name「相対性理論」

統率者<石の賢者、ダミーア>

土地×45
<森>×12
<沼>×2
<島>×2
<冠雪の森>×1
<冠雪の沼>×1
<冠雪の島>×1

<Underground Sea>
<Bayou>
<Tropical Island>
 
<湿った墓>
<草むした墓>
<繁殖池>
 
<やせた原野>
<孤立した砂州>
<平穏な茂み>

<ディミーアの水路>
<ゴルガリの腐敗農場>
<シミックの成長室>

<ボジューカの沼>
<苔汁の橋>
<ペンデルヘイヴン>
<ヨーグモスの墳墓、アーボーグ>
<統率の塔>
<邪神の寺院>
<ヴェズーヴァ>
<すべてを護るもの、母聖樹>
<Maze of Ith>
<露天鉱床>
<家路>
<アカデミーの廃墟>
<ミシュラの工廠>
<死の溜まる池、死蔵>

アーティファクト
<太陽の指輪>
<ディミーアの印鑑>
<連合の秘宝>
<金粉の睡蓮>
<浄火の板金鎧>
<忘却石>

エンチャント
<森の知恵>
<ファイレクシアの闘技場>
<動く死体>
<カルニの心臓の探検>
<繁茂>
<楽園の拡散>
<全知>

インスタント・ソーサリー
<壌土からの生命>
<小悪疫>
<滅び>
<Eureka>
<歯と爪>
<起源の波>
<複製の儀式>
<探検>
<未知な領域>
<宝物探し>
<木霊の手の内>
<刈り取りと種蒔き>
<粗野な覚醒>
<力の確約>
<Demonic Tutor>

クリーチャー
<墓所のタイタン>
<ルーン傷の悪魔>
<シミックの空呑み>
<ゼンディカーの報復者>
<猛り狂うベイロス>

<塩水の精霊>
<セロン教の隠遁者>
<ヴェズーヴァの多相の戦士>

<幻影の像>

<威厳の魔力>
<核の占い師、ジン=ギタクシアス>
<風見明神>

<虐殺のワーム>
<黒死病の悪魔>
<初めて苦しんだ者、影麻呂>
<深淵の大魔術師>
<三角エイの捕食者>

<真面目な身代わり>
<ムル=ダヤの巫女>
<迷える探究者、梓>
<睡蓮のコブラ>
<永遠の証人>
<ウッド・エルフ>
<桜族の長老>
<極楽鳥>

2016年7月30日土曜日

統率者:憤怒の天使アクローマ

 長らく使用している赤単デッキの最新版。今回の統率者は、<憤怒の天使、アクローマ>だ。

 アクローマが大量の赤マナを要求する為、軽いカードの比率を増やし、<炎の編み込み>を採用している。装備品も何枚か残しているので、伍堂とアクローマを入れ替えて遊ぶ事も依然可能である。

 伍堂と比較するとアクローマの利点は白のエンチャントに強い事だ。赤単はエンチャントを割りにくい為、伍堂を統率者にしていると<石のような静寂>や<Moat>を貼られた瞬間にほぼゲームが終了するのだが、アクローマの場合、多少減速するものの致命傷にはならない。さっさと本体を殴り倒そう。


デッキ名「タイタンフォール2」

統率者
<憤怒の天使、アクローマ>

マナ加速用アーティファクト
<太陽の指輪>
<オパールのモックス>
<魔力の櫃>
<ダークスティールの鋳塊>
<旅人のガラクタ>
<友なる石>
<冷鉄の心臓>
<連合の秘宝>
<金粉の睡蓮>
<魔力の籠手>

装備品
<火と氷の剣>
<光と影の剣>
<梅沢の十手>
<伍堂の大槌、天鎖>
<頭蓋骨絞め>
<稲妻のすね当て>
<殴打頭蓋>

その他のアーティファクト
<師範の占い独楽>
<精神の目>
<彫り込み鋼>
<探検の地図>
<アクローマの記念碑>
<天球儀>

妨害
<血染めの月>
<締め付け>

除去
<破壊放題>
<スマッシュ>
<インフェルノ>
<雪崩し>
<混沌のねじれ>

ハンドアドバンテージ
<Wheel of Fortune>
<命運の輪>

その他の呪文
<煮えたぎる歌>
<暴動>
<財宝発掘>
<凶暴な打撃>
<大群の結集>
<炎の編み込み>

クリーチャー
<マイアの戦闘球>
<ワームとぐろエンジン>
<鋼のヘルカイト>
<トリスケリオン>
<映し身人形>
<カルドーサの鍛冶場主>
<真面目な身代わり>

<ヘルカイトの点火者>
<山背骨のドラゴン>
<山賊の頭、伍堂>
<業火のタイタン>
<溜め込むドラゴン>
<弧炎撒き>
<隠れしウラブラスク>
<包囲攻撃の司令官>
<鏡割りのキキジキ>
<サイクロプスの剣闘士>
<火炎舌のカヴー>
<月の大魔術師>

土地 42枚
<露天鉱床>
<Mishra's Workshop>
<ミシュラの工廠>
<ちらつき蛾の生息地>
<ダークスティールの城塞>
<山賊の頭の間>
<カー砦>
<溶鉄の尖峰、ヴァラクート>
<山背骨の小山>
<宝石の洞窟>
<邪神の寺院>
<イス卿の迷路>
<ヨーグモスの墳墓、アーボーグ>
<冠雪の山>×29

採用カードの解説


<凶暴な打撃>
 自分のクリーチャー全てに二段攻撃付与+連続突撃。アクローマのパワーを11以上にすれば、対戦相手を2人まとめてKOできる。

 また、<梅沢の十手>を伍堂に持たせていれば、戦闘ダメージ1回につき+4/+4の修正が得られるので、結構なダメージを叩き出す。仮に伍堂が十手だけを装備している状態で全ての攻撃が対戦相手に通った場合、総ダメージ量は以下の計算結果となる。

1回目の攻撃、3点ダメージ。伍堂7/7
2回目の攻撃、累計10点ダメージ。伍堂11/11
3回目の攻撃、累計21点ダメージ。伍堂15/15
4回目の攻撃、累計36点ダメージ。伍堂19/19
5回目の攻撃、累計55点ダメージ。

 ロマンを追い求めてこその統率者戦である。

<血染めの月>と<月の大魔術師>
 統率者戦は基本土地を多めに入れた多色デッキでも問題なく回る為、色事故を狙って月を入れても効果が薄い。どちらかと言えば、<Maze of Ith>や<ガイアの揺籃の地>といった危険な特殊地形を封じる為のカードである。また、終盤にアクローマの為の赤マナを確保する重要なカードでもある。それなりに高額なので、持っていなければ<露天鉱床>等で代用してもよいだろう。

<ミシュラの工廠>と<ちらつき蛾の生息地>
 金属術を持つカードが何枚か入っているので、ミシュラランドを採用してアーティファクトの頭数を増やしている。4ターン目に剣や十手を持たせて殴る事ができ、クリーチャーが全滅した際に装備品をつける先としても悪くない。<大焼炉>と違ってアーティファクト除去に耐性があるのも重要だ。

<Mishra's Workshop>
 マジック史において最もスチームパンクらしいカード。最序盤の爆発的な加速力で、2ターン目に<ワームとぐろエンジン>を召喚する事だって朝飯前だ。アーティファクト以外の呪文を唱える為のマナが出ない為、終盤は月の効果で山になってもらう事が多い。


画像引用元:
http://magiccards.info/pc/en/94.html
http://magiccards.info/ds/en/67.html

2016年6月17日金曜日

統率者:石の賢者、ダミーア

 統率者デッキはTRPGのキャラクターみたいなもので、強さだけではなく対戦相手の興味を引く意外性も重要だ。そこで経験を積んだプレイヤーはデッキにちょっとしたサブテーマを仕込んでいる事がある。例えば赤白のデッキに伝説の人間を大勢入れてみたり、マイナーな部族のカードを揃えてみたりといった具合に。

 私が人生で最初に組んだ統率者デッキ「石の賢者、ダミーア」は大量の土地を並べる上陸デッキだが、実はLegendsのレアカード<Eureka>でパーマネントのマナコストを踏み倒すというサブテーマを持っている。


Deck Name「Eureka Seven」

統率者<石の賢者、ダミーア>

土地43枚
<森>×11
<沼>×4
<島>×4

<Underground Sea>…デュアルランド
<Bayou>
<Tropical Island>
 
<湿った墓>…ショックランド
<草むした墓>
<繁殖池>
 
<やせた原野>…サイクリングランド
<孤立した砂州>
<平穏な茂み>
 
<ディミーアの水路>…バウンスランド
<ゴルガリの腐敗農場>
<シミックの成長室>
 
<ガイアの揺籃の地>
<カルニの庭>
<ボジューカの沼>
<苔汁の橋>
<死の溜まる池、死蔵>
<ヨーグモスの墳墓、アーボーグ>
<統率の塔>
<邪神の寺院>
<家路>
<ヴェズーヴァ>
<すべてを護るもの、母聖樹>
<Maze of Ith>

アーティファクト4枚
<太陽の指輪>
<金属モックス>
<金粉の睡蓮>
<浄火の板金鎧>

プレインズウォーカー1枚
<野生語りのガラク>

エンチャント7枚
<春の鼓動>
<森の知恵>
<ファイレクシアの闘技場>
<全知>
<カルニの心臓の探検>
<繁茂>
<楽園の拡散>

インスタント・ソーサリー26枚
<遥か見>
<探検>
<木霊の手の内>
<耕作>
<砕土>
<爆発的植生>
<刈り取りと種蒔き>
<粗野な覚醒>

<強迫的な研究>
<思案>
<渦巻く知識>
<夜の囁き>
<未知な領域>
<無限への突入>

<滅び>
<灰は灰に>

<動く死体>
<全ての太陽の夜明け>
<壌土からの生命>

<Eureka>
<複製の儀式>
<歯と爪>
<起源の波>
<双つ術>
<呪文ねじり>
<忌むべき者の軍団>

クリーチャー18枚
<ゼンディカーの報復者>
<堕ちたる者、オブ・ニクシリス>
<猛り狂うベイロス>

<風見明神>
<永遠の証人>

<黒死病の悪魔>
<ダークスティールの巨像>
<現し身人形>
<墓所のタイタン>
<氷河跨ぎのワーム>

<真面目な身代わり>
<迷える探究者、梓>
<ムル=ダヤの巫女>
<ウッド・エルフ>
<睡蓮のコブラ>
<彼方地のエルフ>
<桜族の長老>
<深き闇のエルフ>


 <石の賢者、ダミーア>で毎ターン手札を7枚まで補充して、<Eureka>でパーマネントをすべて展開、次のターンまた7枚まで補充して<永遠の証人>で墓地から<Eureka>を回収する…このシナジーが上陸の速度を飛躍的に向上させる。特に<風見明神>と<Eureka>の組み合わせは最大威力の<起源の波>にも匹敵する。4ターン目に<ダークスティールの巨像>を出現させるのも面白いが、他のコスト踏み倒し呪文と違って<Eureka>は手札の土地カードを全て戦場に出せる為、このデッキではさながら使い切りの<マナ結合>としても機能する。

 <無限への突入>と<Eureka>の組み合わせは、合計16マナもかかるがライブラリーのパーマネントを全て戦場に出す事ができる。<堕ちたる者、オブ・ニクシリス>と20枚以上の土地が戦場に出て、<黒死病の悪魔>で結構な量のダメージが入るので、大抵は決まったターンに勝てるだろう。<Eureka>から<全知>を出して、そこから<無限への突入>につなげてもよい。

 デッキの構造上基本土地サーチが多く1ターンに時間がかかることから、同じくプレイに時間がかかる汎用サーチカードや<師範の占い独楽>を入れていないので、ゲーム中に<Eureka>を引かない可能性は高い。そういう時は<春の鼓動>や<迷える探究者、梓>で一気にマナ加速をして素早く<全知>、<歯と爪>までつなげたいところだ。

画像引用元:http://magiccards.info/query?q=damia

2016年1月13日水曜日

統率者:山賊の頭、伍堂

 以前紹介した<山賊の頭、伍堂>デッキが完成したので紹介したい。カジュアルなデッキとしては強すぎず弱すぎず、丁度いいバランスに仕上がっている。かっこいいからという理由で8マナの呪文を6枚も採用しているが、これが案外活躍してくれた。赤単色はドローが貧弱な為、コストが重くてもカード1枚で状況をひっくり返せる事が重要なのだ。

Deck Name「再び赤い悪夢」

統率者
00 <山賊の頭、伍堂>

マナ加速用アーティファクト
01 <Sol ring>
02 <Mox Opal>
03 <魔力の櫃>
04 <ダークスティールの鋳塊>
05 <旅人のガラクタ>
06 <友なる石>
07 <冷鉄の心臓>
08 <連合の秘宝>
09 <スランの発電機>
10 <金粉の睡蓮>
12 <魔力の籠手>

装備品
13 <火と氷の剣>
14 <光と影の剣>
16 <梅沢の十手>
17 <頭蓋骨絞め>
18 <生体融合外骨格>
19 <カルドラの剣>
20 <アージェンタムの鎧>
21 <稲妻のすね当て>

その他のアーティファクト
22 <師範の占い独楽>
23 <精神の目>
24 <彫り込み鋼>

妨害
25 <血染めの月>
26 <締め付け>
27 <破滅>

火力呪文
28 <雪崩し>
29 <紅蓮炎血>
30 <インフェルノ>
31 <冒涜の行動>
32 <連鎖反応>

アドバンテージ
33 <Wheel of Fortune>
34 <命運の輪>
35 <魂の再鍛>
36 <野生の勘>
37 <妖術師の衣裳部屋>←アクローマと伍堂、両方と相性が良い。

その他の呪文
38 <暴動>
39 <混沌のねじれ>
40 <財宝発掘>
41 <凶暴な打撃>←梅沢の十手とコンボ!

クリーチャー
42 <憤怒の天使、アクローマ>
43 <火山の力>
44 <山背骨のドラゴン>
45 <殺戮の化身>
46 <生きている業火>
47 <カー峠の災い魔>
48 <現し身人形>
49 <ヘルカイトの点火者>
50 <業火のタイタン>
51 <弧炎撒き>
52 <山伏の長、熊野>
53 <無情の碑出告>
54 <火炎舌のカヴー>
55 <真面目な身代わり>
56 <卑血の芙巳子>
57 <予言の炎語り>
58 <雄牛のやっかいもの>
59 <躁の蛮人>

土地
60 <ならず者の道>
61 <邪神の寺院>
62 <山賊の頭の間>
63 <カー砦>
64 <海の中心、御心>
65 <溶鉄の尖峰、ヴァラクート>
66 <山背骨の小山>
67 <忘れられた洞窟>
68~99 <冠雪の山>×32

 最近のお気に入りは<生きている業火>だ。こいつに<生体融合外骨格>を装備してタップすれば、相手のクリーチャーに10個の-1/-1カウンターをまき散らす。通常このクリーチャーは、ダメージを与えたクリーチャー達のパワーの合計が自身のタフネス以上であれば反撃のダメージによって破壊されてしまうのだが、-1/-1カウンターで相手のパワーが下がるので破壊されにくくなる。また、プロテクションを与える各種剣との相性も良い。


画像引用元:
http://magiccards.info/cmd/en/111.html
http://magiccards.info/gp/en/69.html

2016年1月9日土曜日

ペイ・フォワード

 私はプレイヤー全員に大きな影響を与えるカードの大ファンだ。全てに効果をもたらすカードは往々にしてマナコストが軽く、威力が大きい。<生ける屍><吠えたける鉱山><血染めの月>!これらはゲームの性質をまるっきり変えてしまう!

 私は<死の雲>のような全員のリソースを食い潰すカードも好きだが、それよりも<繁栄>や<春の鼓動>といった全員にアドバンテージを与えるカードを上手く使えた時こそが、ゲーマーとして最も楽しい瞬間だと感じる。そこで今日は、統率者戦において全員にメリットがあるカードを使う事について語ろうと思う。


 統率者戦のような多人数戦において、大量除去は引っ張りだこである。自分は1枚のカードを使うだけで、複数の対戦相手の脅威を取り除くことができるからだ。逆に、<剣を鋤に>のような単体除去は、使ったプレイヤーと使われたプレイヤーがカード1枚分損をするだけなので多用するわけにはいかない。もちろん<炎災のドラゴン>がこっちに向かって来た時の為に、数枚のインスタントの除去をデッキに入れるのは良い選択だろう。

 では、他の人にまで利益を与えるカードを使う事にはどのようなメリットがあるだろうか?

自分が最も多くの利益を得る

 1つ目のメリットは、自分だけがそれらのカードの存在を想定してデッキを組めるという事だ。

 例えば<春の鼓動>をデッキに入れる場合、自分は豊富なマナを最大限活用できるデッキにすればいい。3ターン目までに<春の鼓動>を引き込めれば4ターン目には8マナの呪文を唱えられるので、5~7マナのカードを減らして8マナ以上のカードを普通よりも多くデッキに入れる事が可能である。またはドロー呪文を多めに入れて1ターンに唱えられる呪文を増やすのも良いだろう。<起源の波>に注ぎ込むマナの捻出に困る事もない。

 この方法でデッキを組む場合、デッキの冗長性には気を付けておこう。早いターンに<春の鼓動>を引けなかったらマナが足りなくなるようではデッキとして成立しないので、似たようなマナを増やす手段をいくつか入れておく必要がある。私が<春の鼓動>をデッキに入れる時は、必ず<ほとばしる魔力><Eureka><睡蓮のコブラ>といったマナ・カーブを無視できるカードを一緒に採用している。

 一方対戦相手からしてみれば、自分の土地から出るマナを倍にされたところでマナの使い道に困ることになる。赤単や白単は手札のカードを使いきったらそこでハイ終わり。緑や黒のデッキであっても、毎ターンマナを使い切ることは困難だろう。もちろん、<憤怒の天使、アクローマ>のように大量のマナ消費するカードが脅威になる事もあるのだが…。

 全員にアドバンテージを与えるカードを使う場合、自分だけがカードを1枚とマナを消費していて、対戦相手は丸儲けのように感じるかもしれないが、長い目で見て自分が対戦相手よりカード1枚とそれを唱えるために支払ったマナ以上の利益を得ていれば問題ないのである。

目立たない

 2つ目のメリットは、お互いのアドバンテージになるカードは悪目立ちしないという事だ。

 統率者戦では一般的に対戦相手から「あいつが1番ヤバイ。」と思われるような立ち回りを避けるべきだと言われている。というのも自分がいくら強力な軍勢を従えていようとも、他のプレイヤー全員から攻撃されればひとたまりもないからである。

 先ほど例として挙げた<春の鼓動>と似たようなカードで、自分だけ生産するマナを倍にする<マナの反射>というカードがあるが、こちらは対戦相手から危険だと思われるカードの筆頭である。<マナの反射>をプレイすれば、次のターンには10マナ以上のカードをプレイできる。エルドラージでも、<全知>でも、X=10以上の<起源の波>でも。つまり対戦相手は協力して戦うか、さもなくば死すかを選ばされるのである。

 <春の鼓動>の場合、プレイしてもただちに対戦相手全員から狙われる事はないだろう。皆が核兵器のスイッチを握っているのであれば、誰か一人だけが悪役だとは思われないはずだ    実際にスイッチが押されるまでは。

ゲームの雰囲気を変える

 3つ目のメリットは、お互いに大きな影響を与えるカードはそれをプレイするだけで楽しいという事だ。これはゲームの勝敗には全く関係ない特徴だが、私のようなカジュアルプレイヤーにとっては最も重要なポイントだ。
 
 統率者戦のデッキは統率者を中心に据えて構築されるので、100枚のハイランダーとはいえ何度も同じデッキでプレイしていればある程度似通った動きになるものである。

 例えば<幽霊議員、カルロフ>が中心のデッキはほぼ全てのゲームにおいて、2ターン目にカルロフを出してからライフ回復用のカードを並べるし、<群衆の親分、クレンコ>は3ターン目までに数体のゴブリンを召還しておく。といった具合に、大抵のデッキには中心となるプランと大まかなマナ・カーブが存在する。

 したがって同じメンバーがデッキを変えることなく対戦していると、ゲームの雰囲気が変わらないので大抵何試合かすれば飽きてしまうのである。そういう時はデッキを変えるか、プレインチェイスの次元デッキを使ってもよいのだが…デッキの中にプレイヤー全員を大きく加速させるカードを数枚入れておいても簡単にゲームの雰囲気を変える事ができる。4ターン目にクレンコが手札のゴブリンを全部展開できる状況は、勝てる勝てないを抜きにしても面白いだろう。

 全体に影響があるカードはいわばデッキに入っている次元カードのようなものだ。それらのカードの影響下にある間はいつもとは全く違ったゲーム展開になるので、デッキの動きに飽きてしまうのを防いでくれるのである。

吾輩はカモ・・・ではない

 全員にメリットがあるカードを使うのはリスクが大きいと感じるかもしれないが、それ以上に大きな見返りを期待できる。特にカジュアルな統率者デッキを組む時は、こういったゲームの展開を変えてしまうカードを使う事を強くおすすめしたい。

画像引用元:http://magiccards.info/chk/en/212.html

2015年9月2日水曜日

統率者戦をはじめよう

 来る11/13は統率者2015の発売日。統率者シーズン到来だ!「今までスタンダードやドラフトでしか遊んでいなかったけど、そろそろ統率者デッキを組んでみるか。」というプレイヤーの為に、今日は私なりの統率者デッキの組み方を紹介しつつ、実際にデッキを組んでみようと思う。

 では早速構築に取り掛かろう。

Step.1 デッキのテーマを考える
 デッキのテーマをはっきりさせておくと、カードの取捨選択がしやすくなる。

 「このデッキは土地デッキにしたいから、土地サーチと上陸能力を持ったカードをいっぱい入れよう。」とか、「統率者ダメージを狙いたいから、装備品やエンチャントを満載しよう。」とか、そういった感じで自分のやってみたいことを決めておこう。

 もし、お気に入りの伝説のクリーチャーがいるのであれば、それを活かしたテーマにするのもいいだろう。私は神河ブロック発売当時から<山賊の頭、伍堂>が好きなので、今回は彼を中心にした装備品デッキを組むことにする。


 単純に「伍堂で装備品を持ってきて攻撃する。」だけでは芸がないので、もう少し掘り下げて考えていこう。伍堂は戦場に出た時ダークスティールやミラディンの傷跡ブロックの各種剣を探して来れるので、好きな色に対するプロテクションを持たせることができる。特にプロテクション(赤)を付与する<火と氷の剣><戦争と平和の剣>を装備させると、味方の<地震>等の全体火力でダメージを受けなくなるので、相手のブロッカーを排除しつつ伍堂の攻撃を通す事ができるのだ。

 そこで、今回は伍堂の能力で<火と氷の剣>を戦場に出す事をフィーチャーしてみよう。

Step.2 テーマに沿ったカードを探す
 デッキの方向性が決まったら、次はそのテーマに合ったカードをどんどん入れていこう。

・全体火力を多用するので、<ぬいぐるみ人形>が結構なダメージを稼いでくれそう。
・<火と氷の剣>は装備したクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与える度に効果を誘発するので、2段攻撃と相性が良さそう。
・<卑血の芙巳子>や<雄牛のやっかいもの>は侍なので伍堂と一緒に攻撃するとアンタップするぞ。

 …といった感じで、思いつく限りのアイディアを詰め込もう。

Step.3 土地やマナ加速カードを入れる
 次にデッキのマナ基盤を構築しよう。

 スタンダードの構築では、土地の枚数はデッキの約4割が基準だと言われている。統率者戦だと40枚くらいだ。そこにマナ加速カードを10枚ほど。合わせて50枚程度のマナ生産カードがあれば重いカードがプレイしやすくなるだろう。7マナ以上の重い統率者を使う場合は、20枚くらいのマナ加速カードを入れることもある。
 
 緑以外の色は、基本的にマナ加速をアーティファクトに頼ることになる。3マナから6マナへ加速できる<連合の秘宝>や、2マナで好きな色のマナが出せる<冷鉄の心臓>、タップするだけで3マナ発生する<スランの発電機><金粉の水連>、2ターン目にいきなり5マナのカードを使える<魔力の櫃>等、様々な種類のカードがあるので、デッキのマナカーブに合ったものを投入しよう。マナ・コストが6の伍堂なら<連合の秘宝>や<魔力の櫃>があるとスムーズに展開できるだろう。

デッキ完成

 最後に、今回作成したデッキを紹介する。

デッキ名「火遊び」

統率者
00 <山賊の頭、伍堂>

マナ加速
01 <オーガの背信者>
02 <冷鉄の心臓>
03 <Sol Ring>
04 <魔力の櫃>
05 <連合の秘宝>
06 <友なる石>
07 <旅人のガラクタ>
08 <ダークスティールの鋳塊>
09 <真面目な身代わり>
10 <金粉の水連>
12 <魔力の籠手>

クリーチャー強化
13 <火と氷の剣>
14 <饗宴と飢餓の剣>
16 <戦争と平和の剣>
17 <ロクソドンの戦槌>
18 <頭蓋骨絞め>
19 <カルドラの剣>
20 <怒りの反射>
21 <理由なき暴力>

アタッカー
22 <憤怒の天使、アクローマ>
23 <無情の碑出告>
24 <現し身人形>
25 <ぬいぐるみ人形>
26 <火炎舌のカヴー>
27 <卑血の芙巳子>
28 <山伏の長、熊野>
29 <弧炎撒き>
30 <業火のタイタン>
31 <雄牛のやっかいもの>
32 <カー峠の災い魔>

速攻付与
33 <熱情>
34 <稲妻のすね当て>

全体火力・クリーチャー除去
35 <雪崩し>
36 <地震>
37 <インフェルノ>
38 <紅蓮炎血>
39 <冒涜の行動>
40 <連鎖反応>
41 <火山の幻視>
42 <暴動>
43 <混沌のねじれ>
44 <巡礼者アシュリング>
45 <特務魔導士、ヤヤ・バラード>

妨害
46 <血染めの月>
47 <月の大魔術師>
48 <締め付け>

ドロー
49 <Wheel of Fortune>
50 <命運の輪>
51 <魂の再鍛>
52 <野生の勘>
53 <苦しめる声>

その他
54 <彫り込み鋼>
55 <財宝発掘>
56 <最下層民の盾>
57 <不純な影>
58 <槌のコス>
59 <燃え立つチャンドラ>

土地
60 <ならず者の道>
61 <邪神の寺院>
62 <山賊の頭の間>
63 <カー砦>
64 <血に染まりし城砦、真火>
65 <溶鉄の尖峰、ヴァラクート>
66 <山背骨の小山>
67 <忘れられた洞窟>
68~99 <冠雪の山>×32
 
 全体火力を思いつく限り投入。クリーチャーがばたばた死亡していくので、<不純な影>で結構な量のダメージを飛ばせそうだ。

 伝説のクリーチャーが多めに入っているので、気分に合わせて統率者を変えられる。特に<憤怒の天使、アクローマ>や<無情の碑出告>は、伍堂とはまた違った攻め方ができるのでおススメしたい。

 今回はあえて入れていないが、<生体融合外骨格>を伍堂に装備して攻撃すると、毒カウンターが一気に10個乗るので1発で対戦相手を倒すことができる。<業火のタイタン><弧炎撒き>との相性も良い。

 デッキのテーマを決めて好きなカードを詰め込むだけでも、意外と簡単にデッキを作れるので、統率者戦をプレイしたことがない人は、11月の統率者セット発売を機にぜひ一度遊んでみよう!

画像引用元
http://magiccards.info/chk/en/169.html
http://magiccards.info/ds/en/148.html